坂本昌平
1989年6月12日生まれ。
スペインSegunda B(3部相当)のSD Nojaに所属。
スペインのスポーツ紙「MARCA」のインタビュー記事です。
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18歳でスペインに旅立った。坂本昌平、スペインでは“サカ”という名前で知られている。彼はスペインでプロ選手になるために、日本を離れた。ずっとスペインサッカーに心を奪われていたという彼は、明確な考えを持ってオビエドに到着した。『マルカ』電子版のインタビューで次のように話している。
「より上手くなるために、スペインに行かなければいけないと思っていました。そこに疑いはまったくなかった。すぐにスペイン行きの航空券を購入しましたよ」
2013-14シーズン、冬の移籍市場でノハに加入したこの日本人選手は、2部BのグループIのシーズン後半戦でインパクトを残した。カンタブリア州に拠点を置くクラブは、経済面の事情で厳しい状況に追い込まれていた。そこで、チームに大きな変化を加えることにしたのだ。
「クラブは順位を上げようと若い選手を探していました。そこで、僕を見つけた。僕はチャンスを求めていたし、考える必要すらなかった」
坂本がノハで際立った活躍を見せた理由のひとつは、そのポリバレントな能力にある。
「普段はサイドバックやウィングでプレーすることが多い。だけど、ここではボランチやトップ下でプレーすることもあります」
新しいチームにも素早く適応した坂本だが、降格を免れることはできなかった。
「状況はとても難しかった。お金の問題もあり、チームは順位を落としてしまっていた。非常に困難でした。それでも、シーズン終盤は良くなっていたと思います」
シーズン後半戦に2得点を挙げ、素晴らしいパフォーマンスを披露した坂本だが、ノハは来季から3部に降格する。勝ち点24の獲得に留まったチームは、セルタB、ログロニェスと共に降格圏内でシーズンを終えた。
戦闘機に搭載されたミサイルのように戦うことを望む“サカ”は、これまでウニベルシダッド・デ・オビエド、トゥイージャ、クディジェロに所属してきた。同選手は、ノハで目標こそ達成できなかったものの、素晴らしい時間を過ごしたと認めている。
「僕は3部でプレーしていたので、これで一つステップアップできたことになります。今は2部Bでプレーを続けていくことを目指していますが、新しいチームを見つけることに関してはいろいろな可能性を探っていくつもりです」
坂本は、2部Bでプレーする唯一の日本人選手ではない。バレンシア・メスタージャには、指宿洋史が所属している。一方、スペインに慣れ親しんでいる坂本だが、特別に応援しているチームはないようだ。
「毎シーズン、応援するチームは違うんですよ。昨年はバルセロナを応援していましたが、今年はアトレティコです(笑) 今年、アトレティコのプレーはとても良いので」
挑戦を楽しむ坂本は、将来的に彼らと対峙することを夢見ている。
「そうですね。そのためにスペインに来ましたから。プロとして勝利を収めるためにね」